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英国の音楽雑誌 
MOJOJune 2019) がクイーンを特集、その中でフーファイターズのドラマーのテイラー・ホーキンスがクイーン愛を爆発させています。同バンドのギター&ボーカルのデイヴ・グロールも熱烈なクイーンファンで有名ですが、テイラー・ホーキンスも負けていません・・・

記事内容はと言うとーー
 

テイラー・ホーキンスがドラマーを目指したのはなぜか?

クイーンとビートルズの関係
クイーンで一番好きなアルバムは 

無人島にクイーンの曲を3曲だけ持っていけるとしたら?などなど語っています。

 

以下で記事をざっとご紹介します。

「フーファイターズのドラマーで大のクイーンファンのテイラー・ホーキンスがクイーンの音楽性について語る」

 

僕がクイーンと初めて出会ったのは7歳か8歳のとき、両親の車の中でだった。1977年版の映画「キングコング」を見に行ってフェイ・レイ役のジェシカ・ラングにすっかり恋をしてしまった。その帰りにカーラジオから We Will Rock You が聞こえてきた。僕の8歳の脳のなかで We Will Rock You とキングコングが混じってしまって、We Will Rock You はキングコングの足音になったんだ。

 

それからまた雷に打たれた。それは姉の持っていた彼らのアルバム The Game だった。僕はこのレコードを擦り切れるまで何度もかけ続けたよ。同時期にドラムキットも手に入れてドラマーになると決めたんだ。僕は The Game のアルバムジャケットを指差して姉に「誰がドラマー?」って聞いた。彼女は「金髪の人よ」って答えた。最高だ!だって僕もドラマーで金髪だからね!

 

The Game からさかのぼって昔のレコードを出来る限り探したよ。QueenIIShear Heart Attack を買った。 Live Killers は僕のドラムのバイブルになった。そのレコードとポリスの Zenyatta Mondatta にあわせて演奏することでドラムの叩き方を学んだよ。

 

クイーンに恋したことで、僕はクイーンのようなバンドに入るという考えにもある意味恋をした。それからロジャーテイラーのようになるっていう考えに恋をした。キックドラムの正面に自分の顔を描くようないかした奴になるってね。それに彼は歌を書く。 Modern Times Rock 'n' Roll みたいな、フレディやブライアンやジョン・ディーコンが書く曲よりもちょっと荒削りな、いかしたロックンロールソングをね。それから僕はロジャー・テイラーをお手本にして真似するようになったんだ。今もそうだよ。

 

僕にとって、僕だけじゃなくて、アクセル・ローズみたいな人たちにとっても同じだけど、クイーンは一種の音楽の学校なんだ。ビートルズのレコードのように、クイーンのレコードにはすべてが入っている。あの映画(ボヘミアン・ラプソディ)ではそのことが詳しく描写されていたと思う。クイーンは強化されたビートルズだって。これはビートルズを悪く言うつもりで言ってるんじゃないんだ。だってビートルズがいなかったらクイーンもなかっただろうし。クイーンが使ったテクニックはビートルズがやっていたことだよね、ハーモニーを積み重ねたり、ギターの音を逆回しにしたり、4つの作品を組み合わせて大作を作ったり、といったことは。

 

クイーンは、たとえばレッドツェッペリンに近いというよりも、ビートルズに近いんだ。彼らはビートルズが進んだ道をずっと進んでいった。だからもし一枚だけしかロックアルバムを持てないとしたら、それはビートルズかクイーンのアルバムじゃないとダメなんだ。だって確実にすべてを兼ね備えているアルバムはクイーンとビートルズだけだから、そのどちらかを持つしかないんだよ。Abbey Road か News Of The World をもってればすべて快調だよ。News Of The World には We Are The Champions が入っている。これは史上もっとも素晴らしい勝利の歌で、驚くべきバラードの一つだよ。そして We Will Rock You が入っている。It’s Late が入っている--これはほとんどフェイセズみたいだよ、あの自由さを持っている。そして Sheer Heart Attack がある、これはフーファイターズがカバーした曲だ。そして Who Needs You これは楽しくて軽快なバラード。

僕にとって News Of The World は彼らの最高傑作のひとつだ。いや、クイーンのアルバムはみんなファッキン最高なんだけどね、少なくとも
Hot Space までは。Hot Spaceではそのプロデュース方法がクイーンの音楽の本質を妨げようとしている。僕は以前ロジャーに言ったことがあるんだ、クイーンの80年代の曲のいくつかをさらにもっと作りこんだものにしてほしいって。そしてそれを骨組みだけになるまで引っ剥がして、クイーンの最高のロックソングとして生まれ変わらせてほしいんだ。たとえば Staying Power をライヴでやったときのような感じに再録音するとかね。

 

無人島にクイーンの曲を3曲持っていくとしたら?そうだな、We Are The Champions には完璧さがある。誰もがボヘミアン・ラプソディを持っていくのはわかってるけど、We Are The Championsは悲しみと勝利の喜びが共存した、全体として素晴らしい曲で、プロデュース方法に関しては荒削りでもある。次に Under Pressure を選ぶよ。これは史上最高の曲の一つだし、デイヴィッド・ボウイもいるしね、わかるだろ? 3番目には Keep Yourself Aliveを選ぶよ。これはクイーンの最初の偉大な「ファックユー」ソングなんだ。つまり、「ファックユー、デビューシングルだけど俺たちは曲のど真ん中にドラムソロを入れてやるぜ!」っていうね。だからクイーンのデビューシングルは、彼らの最初の偉大な「宣戦布告」ソングでもあるんだ。

 

思うにフーファイターズ全員が、クイーンを世界でもっとも偉大なロックンロールのライブバンドとして尊敬しているよ。彼らはそれをライヴエイドで証明した。そして僕らはどこのステージでやるときでも、後ろのポケット全部にクイーンの欠片=曲を入れて持ち歩くんだ。それは僕たちに大胆さを与えてくれる。「よし、俺たちはウェンブリースタジアムでだって演奏できるはずなんだぜ!」って思えるだけの度胸を与えてくれるんだ。だって、自分たちにそれができるはずだって信じるには勇気がいるからね・・・クイーンサイズの勇気がね。

 



フーファイターズのライブにロジャーとブライアンがゲスト出演した時の動画(インタビューでテイラー・ホーキンスが語っていた、フーファイターズがカヴァーした Sheer Heart Attack を探したけど見つかりませんでした・・・)

①2019年2月ロジャー・テイラーがゲストでUnder Pressure 


②2011年7月 ロジャー・テイラーとブライアン・メイがゲストで Tie Your Mother Down